他の部位と同様、腹筋の鍛え方も無限にある。週に1、2回の高強度ワークアウトだったり、毎日100レップの腹筋種目を行うなど、両極端なやり方もたくさん紹介されてきた。どのやり方がいいのか。伝説のボディビルダーを例に紹介していこう。
文:William Litz 翻訳:ゴンズプロダクション
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腹筋の鍛え方は無限にある
ドリアン・イェーツは週に1、2回の頻度だったので量は少なかったが、猛烈に高強度の腹筋ワークアウトを行っていたそうだ。そうかと思えば、アーノルドの時代に活躍した伝説のボディビルダー、フランク・ゼーンの場合は、毎日数百レップもの腹筋ワークアウトを繰り返し行ったという。そうして作られた彼らの腹筋は、好みの問題は別として、いずれも見事であったことは間違いない。
結局のところ、腹筋のための効果的なワークアウトというものは1つに限定できるものではない。はっきり言ってしまえば、どのやり方も一定の効果をもたらす。ただし、その効果は永遠ではないということだ。1つのやり方で効果を得られたとしても、ある程度の期間が経てばやがて結果が得られなくなる。だから別のやり方を試す。その繰り返しによって、筋肉は発達を続けるのだ。
だとしたら、腹筋のワークアウトについて学ぶ必要はあるのかと疑問に思うかもしれない。しかし、誰だって少しでも短期間で結果を得たいのだ。少しでも効率のいいやり方を知っていれば、そういうトレーニング方法を優先的に行いたいのである。
例えば、超ハイレップでやろうとすると1回ごとのワークアウト時間が長くなる。時間に余裕があるならいいが、そうでない人のほうが圧倒的に多い。たとえば毎日クランチを1千レップも行わなければならないとしたら、誰がそんなワークアウトをやるだろうか? それだけこなそうとすれば著しく体力を消耗し、ワークアウト時間も気が遠くなるほど長くなるのを覚悟しなければならない。
人によっては高頻度でのワークアウトが自分に合っているという人もいるし、あるいは週に1、2回のワークアウトでスケジュールを組みたいという人もいるはずだ。つまり、どちらにも適したワークアウトは存在しないのであり、様々なやり方が紹介されるのは当然だと言える。
ただし、1つだけ誰にとっても共通した要素がある。それは、どんな内容のワークアウトをどのようなスケジュールで行う場合でも、それを楽しめなければ続かないということだ。
トレーニングは継続してこそ結果を積み上げていくことができる。無理があってもダメだし、無駄があってもダメなのだ。
ナチュラルボディビルダーであり、アイアンマンマガジンにもトレーニング記事をたびたび執筆しているマイケル・ウィッティグは、コンテスト前になると毎日腹筋のワークアウトを行うようにしているそうだ。
しかし、実際のところ、腹筋ワークアウトを高頻度で行うことで、筋肉のカットを極めたり、デフィニションをより強調したりすることができるのだろうか? その答えはノーだし、それは彼自身もわかっていることだ。ただ、腹筋のワークアウトを毎日の日課にすることで、大会までの意欲を高めたり、目標に向かってブレずに調整を続けられるというのである。大会まで一つもやり残したくない。だから、あえて腹筋のワークアウトを毎日の日課にしているのだとウィッティグは教えてくれた。
コンテストまでの調整期間中、迷いが出たり、気持ちが落ち込むことはよくある。だから、しっかりとアンカーを打ち込まないと、途中で何度も挫折しそうになる。腹筋のワークアウトを毎日行うというのは、いわばアンカーでもあるのだ。腹筋のワークアウトを毎日行っている限り、目標を見失うことなく、食事も厳密に管理し続けることができるのである。
最初は10分程度の腹筋ワークアウトで構わないし、それと同時に糖の多い食事を制限してみる。これだけでも腹筋の見た目は少しずつ変わってくるはずだ。そうなれば欲が出てくる。腹筋にもっと時間を割きたくなるだろうし、食事にもさらに工夫を加えたくなってくるはずだ。
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