アメリカ西海岸で産声を上げ、30年以上の歴史を誇るボディビル・フィットネスの祭典『マッスルコンテスト』。そのリージョナル大会である『マッスルコンテスト東京』が2月14日(日)、神奈川・カルッツかわさきで開催され、ビキニ部門では一般166㎝以下級優勝の永吉令奈選手(28)がオーバーオールも制した。
「オーバーオールに出ることが目標でしたが、夢にまで見た優勝もできて…今、本当に嬉しいです!」。華やかにしてクールなステージングから一転、受賞直後のバックステージでは興奮気味にそう語り、目元をぬぐった。
競技歴は3年だが、“表舞台”の経験は豊富だ。ダンスの専門学校を卒業後、ダンサーやタレント活動などを通じて数々の公演、イベントに出演してきた。2017年には『ミスユニバース・ジャパン』神奈川大会に出場し、ファイナリストに。翌2018年には同大会の演出やダンスの振り付けを担当し、コンテスタントたちをサポートした。
こうした経験を活かし、約3年前からはトレーナーに転身。所属するゴールドジムで、自身が本格的なトレーニングに“目覚める”こととなった。
「ゴールドジムでは、ボディコンテストの競技者として活躍されている先輩トレーナーがたくさんいます。その姿に触れるうちに『自分もそこ(コンテスト出場)に目標を置きたい』という強い気持ちが生まれました」
3度目の挑戦で見事、マッスルコンテスト東京を制した永吉選手だが、じつは同時開催された『マッスルゲート神奈川』にも出場し、ビキニ35歳未満163㎝超級で2位となっている。同じビキニのカテゴリーながら、フロントとバック、2方向のポージングを行うマッスルゲートに対し、マッスルコンテストでは左右を加えた4方向のポージングを行うなど細かいルールの違いがあるため、両大会に同時出場する選手は珍しい。
「トレーナーとして接するお客様の中には、マッスルゲートに出場する方もいます。マッスルゲートのルールもちゃんと自分の中に落とし込んだ上でサポートしたいなと思い、今回チャレンジしました。微妙なポーズの違いやアピールする筋肉の違いはありましたが、YouTubeなどの動画を徹底的に見て勉強しました」
昨年出演したTVのバラエティ番組では、そのクールビューティーぶりと筋肉美を追及する姿勢から“ゴールドジムのアンジェリーナ・ジョリー”とも。
「今回、オーバーオールで勝つことはできましたが、もっともっと絞れたはずだし、課題はまだまだたくさんあります。一つずつクリアしていけば、次のステージに行ける。そう信じて、さらに頑張っていきたいです」
国際大会である『マッスルコンテストジャパン』優勝とプロカード取得を新たな夢に、彼女のストイックな日々は続く。