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美ボディ界に“大谷旋風”。競技に初挑戦した年にリアル日本一になった驚異の新人【マッスル】

9月27日、メルパルクホール大阪にて美ボディの頂点を決する「JBBF FITNESS JAPAN GRAND CHAMPIONSHIPS 2021」(以下、グラチャン)が開催された。これはボディフィットネス、ビキニフィットネス、メンズフィジークの3競技の各階級のトップ選手たちが集う大会。階級の枠を取り払った無差別級(オーバーオール)で争われる、真の日本一を決定するコンテストである。ボディフィットネスで勝利を収めたのは、2018年にビキニフィットネスでデビューし、昨年秋にボディフィットネスへの転向を決意。今年8月のジャパンオープン選手権大会で同競技初戦ながらいきなり優勝を飾った超新星・大谷美咲選手。9月5日にはオールジャパン選手権でも優勝。デビューした年にジャパンオープン、オールジャパン、そしてグラチャンの全国大会全てで優勝するという快挙を成し遂げた。

【写真】いきなり優勝を飾った超新星・大谷美咲選手

「嬉しいです。9月5日のオールジャパン選手権ではトップ選手たちと同じステージに並ぶことができ、そこで『(グラチャンに向けては)もう少し絞ったほうがいいかな』と感じました。客観的にどのように見えたか分かりませんが、オールジャパン選手権のときよりも今回は少し絞って臨みました」

ボディフィットネスの象徴的存在でオールジャパン選手権で勝利を重ねてきた金子真紀子選手、この2年で急成長を見せ今年はオールジャパン選手権45歳以上160cm超級を制した中島千春選手を抑えての優勝。ビキニフィットネスとボディフィットネスは似て非なる競技で、求められる筋量や絞り具合も違ってくる。競技を転向する際には勇気と決断が必要とされるが、今回の結果を導き出せたことで自分が進んだ道が間違いではなかったことが確信できたという。

「私はビキニではグラチャンには出られませんでした。今日は本当にトップの人たちとステージで並んで緊張もしましたし、ステージングにおいて自分が思うようにできなかった部分もありました。今までの大会でも緊張はしていたんですが、今日はすごくソワソワしていたと言いますか、ふわふわしていた感じです。このようなステージに立つことに地に足がついていないような感覚がありました。結果が出るまでは、とてもドキドキしていました。今後は追われる立場になる? そこはちょっと自分でも心配なところではあります。私は追われるよりも追う方が性に合っているんです。勝ち続けている方は本当にすごいんだなと、今改めて感じています。トップであり続けるというのはすごく大変なことだと思います」

衝撃的だったジャパンオープンでのデビュー戦から一気に駆け抜け、今シーズンを闘い終えた大谷選手。来年からは別次元の挑戦が始まる。

取材・文:藤本かずまさ 撮影:中島康介

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執筆者:藤本かずまさ
IRONMAN等を中心にトレーニング系メディア、書籍で執筆・編集活動を展開中。好きな言葉は「血中アミノ酸濃度」「同化作用」。株式会社プッシュアップ代表。

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