メンズフィジークに本格的に取り組みたいものの「何から始めればいいのか……」といった方も多いのではないだろうか。重要な部位は? 種目の選び方は? 重量設定は? なおなど、世界マスターズ選手権で3度の優勝に輝いている田村宜丈選手に質問をぶつけ、初心者に向けたモデルプログラムを組んでもらった。
取材:藤本かずまさ 撮影:北岡一浩
――今回は、これからメンズフィジークに取り組みたいという初心者に向けたプログラム作成をお願いしました。
田村 まず初めに申し上げておきたいのが、本格的にメンズフィジークという競技に取り組むにあたって自分がその競技に向いているのか否か、見極める必要があるということです。自分に合ったカテゴリーを探すというのも非常に大切なことです。
――現在、メンズフィジークで評価されるのはどういった体型なのでしょうか。
田村 もちろん肩が大きくてウエストが細いというのが基本なのですが、このウエストの細さはメンズフィジークでは絶対条件です。ウエストが太くなるようなことは絶対に避けなければいけません。しかしながら、鎖骨の長さや骨盤の幅は人それぞれで、努力で補える部分もありますが、メンズフィジークにおいては骨格によって決まってしまう部分も大きいです。また、ウエスト以外の要素で最も重要なのは腹筋の溝の深さ。最初から腹筋の溝が深いという人はいるものです。溝が浅い人でも努力で腹筋の厚みをつければある程度は補えるのですが、そこには限界があります。
――骨格も腹筋の溝の深さも先天的な要素です。
田村 だからこそ自分の身体を把握する必要があるのです。また、メンズフィジークのトレンドは毎年変わっていきます。世界選手権の映像や写真などを見て、どういった身体が評価されているのかを知ることも大事です。
――そうしたことを把握した上で実践するモデルプログラムを組んでいただきました。
田村 大前提としてこのプログラムは一例にしかすぎず、同じメニューを黙々と続けてくださいというお話ではありません。これをベースに自分の弱点などを考慮しながら個々が自分に合ったメニューを開発してくださいということです。「私はこの種目のほうが効く」ものがあればどんどん入れ替えてください。もちろん、順番、重量、レップ数などもマンネリにならないよう常に新しい刺激を取り入れられるように工夫してください。例えば大胸筋でも、縦に長い人もいれば横に長い人もいる。縦に長い人はメンズフィジークではどうしても評価されづらい傾向にあります。そうした自分の弱点を把握してトレーニングを考えていく必要もあります。
――分割としては「胸+ 肩」「背中」「腕+肩」「脚」「肩」です。
田村 今回は5分割で組んでいます。大会出場を目指すのであれば、やはり最低でも週5日はトレーニングをしていただきたいです。
具体的な内容、トレーニングプログラム、部位別の身体づくり一覧は発売中のアイアンマン2022年1月号に掲載
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