近年のフィットネス系大会の女性カテゴリーにおいて、世界でも最も盛り上がりを見せる『ビキニフィットネス』。日本国内では最近、グランドチャンピオンシップス連覇の安井友梨選手が世界大会で準優勝という大活躍を見せたり、競技経験が１年弱という選手でも大きな舞台で上位入賞するなど、どんどんと実力をつけている選手が本当に多い。競技人口もさることながら、選手一人ひとりへ注目度が高いカテゴリーであるということは間違いない。今回ここで紹介するのは、ダイエットがキッカケで筋肉の魅力にとりつかれた2021年東京選手権ビキニフィットネス35歳以上級優勝にして会社員ビキニアスリート・鈴木琴子選手だ。（月刊ボディビルディング2021年12月号から修正引用）
取材・文：月刊ボディビルディング編集部 写真：中島康介
▶ＳＮＳでも注目を集める超絶チャーミング・鈴木琴子選手の肉体【フォトギャラリー】
鈴木琴子選手のビキニポージング
「ビキニフィットネス競技で勝つために、特に必要な部位への刺激を重視しています」
私がトレーニングを始めた理由は、ダイエット目的です。運動をしてこなかったので太ってしまい、焦りを感じていました。なので、身体を細くしたいと思い、最初は公営のトレーニング施設に通い始め、プールで泳いだりしていましたが、それだけでは痩せるのには物足りないと思い、同じ施設内にトレーニングルームがあったので、そこにも通うようになりました。それから徐々にトレーニングで、マシンやフリーウエイトに慣れていき、部位分けは関係なしに、全身をやっていました。また、ダンベルを使ったトレーニングも行い、やっていくうちに上半身と下半身に大まかに分けてトレーニングを行うようになりました。
ですが、だんだん筋肉をつけたいという目標ができ、公営のトレーニングルームでの設備では物足りないと感じ、場所を変えて24時間ジムに通い始めました。それから現在と同じように、部位別のトレーニングを行い始めました。また、初期の頃にＹｏｕＴｕｂｅでトレーニングの動画などを観ているなかで、安井友梨選手が出ているビキニフィットネスの動画を観て、その競技を知り憧れを持つようになりました。ビキニフィットネスは、筋肉もありながら女性らしさを強く感じ素敵に思いました。
鈴木琴子選手のビキニポージング
現在の私のトレーニングは、脚前、肩、脚後＆殿部、胸、背中の５分割に分けて、だいたい週６日くらいやっています。何曜日に何をやるかは、ルーティーンの順番でメニューを行うので決まっていません。こだわりとしては、筋肥大を中心としたトレーニング法ではなく、必要な筋肉の形をよくするようなトレーニングを行っています。特に、ビキニフィットネス選手らしい身体になれるようなメニューを組んでいます。私のビキニフィットネス選手の理想像は、広がりのある背中と細いウエスト、丸い肩、脚やお尻のアウトラインの丸み、縫工筋のカットなどです。あとは、ケガをしないようにストレッチやアップもしっかり行うようにしています。
私は、ウエストが寸胴のような形で、細くするのはたいへんで時間もかかります。トレーニング以外のときにもウエストシェイパーを巻いたり、体幹部のアウトラインに関係する背中の中でも、上部（大円筋、広背筋上部）を中心に鍛えて大きくして、よりＶシェイプが際立つようにトレーニングを行っています。肩は、プレス系とレイズ系を３方向からアプローチし、立体感と全体的な丸みがつくようにやっています。ビキニフィットネス競技で勝つために、特に必要な部位への刺激を重視しています。
減量に関しては、彼と一緒に行っています。彼もフィットネス選手で、減量のスタートと期間がほとんど同じなんです。食べるものも同じなので、すごく助かっています。彼は料理が得意で、減量食を作ってくれるんです。よく、減量チャーハンというのを食べていました。たんぱく質と炭水化物の比率が良くて、鶏胸肉や、大豆、お米がバランスよく入っているので、減量中でもそれを食べて、空腹などのストレスもなく、順調に減量を進めることができました。いろいろと支え合えている彼にはとても感謝しております。
鈴木琴子選手のビキニポージング
昨年は、東日本優勝や、東京選手権で優勝でき、自分の思っていた以上の結果を残せたのでオフに入りました。今年は、まずは前哨戦として、どこかの大会に出ようと考えています。その後、オールジャパン選手権で３以内に入賞し、グランドチャンピオンシップスでトップ６に入ることを目標としています。
自分の中では、いきなり大きな目標を掲げるよりも、手の届く目標から達成していきたいと考えています。なので、ＩＦＢＢエリートプロはまだ考えていません。安井友梨選手という偉大な存在もいますし、オールジャパンで入賞もしないとならないので、コツコツ地道に頑張ります！
