「ヴィンテージ大研究」とは?
ゴールドジムをこよなく愛し、ゴールドジムのヴィンテージウェアの収集に余念のない、ハードなゴールドジムマニアのゴールドジム公認パーソナルトレーナー宮野成夫さんがウェアの変遷を紹介していく。
第1回、2回と、ゴールドジムのヴィンテージTシャツのレビューが続きましたので、今回はアウターウェア、ゴールドジムジャージのご紹介です。
1970年代後半に流行した、俗に言う「ATPジャージ」と呼ばれるタイプで、生地が特徴的。ただのナイロン素材ではなく、ポリエステルとトリアセテートの混紡で、表面は艶と光沢があり、軽量、そして皺になりにくいという特徴があります。また裏生地は吸収性に優れ、肌に優しく、保温性も抜群。ゴールドジムは当時、そんな贅沢な素材生地でジャージを作っていたんですねぇ。驚きです。
今回は黒のボディに黄色の本ラインが袖に入った、これぞまさにゴールドジムカラー!の着。左胸に小さくGOLDGYMのロゴ、背中には大きく全面にオールドマンのロゴマーク。
バックプリントというのが、とても斬新ですね。当時、この手のジャージはお揃いのデザインのパンツとともにセットアップとして販売されていたようですが、普段着としてではなく、トレーニング着として着用されていたために、よいコンディションで市場に出回ることは、そう多くはありません。
今回ご紹介のジャージは比較的、まだよい状態が保たれたものと言えます。若干、背中のオールドマンの白いプリント部分が、全体的に薄くなってはきていますが、GOLDGYMのイエローのロゴマークは鮮やかに残っています。
日本のゴールドジムにおいても国内生産にて、何度かジャージのセットアップが販売されたことがあります。限定生産、また高価な値段設定だったにもかかわらず、大人気商品となりました。中には、販売予約分のみで即完売してしまい、商品がゴールドジム各店舗のショップに並ぶことすらなかった〝幻のジャージ〞もあったそうです。(編集部注:2003年より数量限定で合計4タイプ発売)
ゴールドジムのヴィンテージジャージのカラーバリエーションとしては、このブラックの他にレッド、ネイビー(紺色)、バーガンディ(えんじ色)、ブルー、ライトブルーなど、いくつか存在していますが、それらのレビューについても、また機会を改めてご紹介することにしましょう。
単に色の違いだけでなく、生産時期によって生地やデザインが異なり、ゴールドジムヴィンテージの奥の深さを感じることができるはずです。
宮野 成夫 みやの・なりお
1965年8月5日生まれ。兵庫県出身。プロテインの老舗メーカー、健康体力研究所勤務を経て、現在はゴールドジム公認パーソナルトレーナー、スタジオトレーナーとして活躍中。また35年以上のキャリアを持つ、マッスルマニアプロボディビルダー。ゴールドジムをこよなく愛し、ゴールドジムのヴィンテージウエアの収集に余念のない、自他共に認めるハードなゴールドジムマニアでもある。