どんなに力学的に優れたトレーニングマシンであっても、使い方一つで効果は大きく変わってしまう。手の角度や握り方によって、腕や背中、肩にいたるまで使われる筋肉が変わる難しさゆえに、多くのトレーニーが誤った動作で効果をロスしてしまうのだ。
■ケーブルアタッチメントの重要性
ケーブルアタッチメントとは、トレーニングマシンとユーザーをつなぐ接続部分として、とても重要な役割を持っているにもかかわらず、見逃されやすいアイテムだ。では、誰でも背中に効く!と言われ、米国で人気急上昇中の新世代アタッチメントをご存知だろうか?アタッチメントを使用することで、自然に正しい角度、握り方で使うことができ、誰でも背中に効かせることができるという。
■背中のトレーニングのカギは中手骨
中手骨とは手のひらにある骨で、下記のように背中のトレーニングではこの中手骨で握ることがカギになる。
手首の掌屈を引き起こす→不要な手首の動きが少なくなる→肘が曲げにくくなる→上腕二頭筋の関与が小さくなる
そして、上腕骨が外に引っ張られるため、連動している肩甲骨が上方回旋しやすくなり、手首の背屈時(手首を立てた状態)と比べ、広背筋のストレッチを強く感じられるはずだ。つまり、肩甲骨の上方回旋と下方回旋がしやすくなることで、広背筋に効かせやすくなるのだ。このような中手骨のグリップにより広背筋をメインターゲットとし、ストレッチポジションでの負荷を逃さない質の高いトレーニングが実現するのだ。
■アタッチメントにMAGグリップという選択
この手首の掌屈を自然と引き起こしてくれるアイテムが「MAGグリップ」だ。背中を中心としたエクササイズ効果を最大限に高めるために、20年以上の歳月をかけて開発されたという。綿密に考えられたその形状から、誰が握っても中手骨(手のひら)でグリップでき、結果として、誰が握っても広背筋を効かせることができるため、背中のトレーニングを次のレベルへステップアップできそうだ。
さらに、手のひら(中手骨)のどの部分で握るかも重要だ。小指側に力を入れて握ると、力学的な観点に加えて、筋膜のライン、骨の動きなどから背中のアウトラインを形成している筋肉から動かしやすくなる。一方、親指・人差し指側から握ってしまうと、橈骨筋、上腕二頭筋といった筋肉の動員が増え、広背筋をメインターゲットとする目標からそれてしまうのだ。
MAGグリップは、グリップ幅、手首の角度によって分けられたラインナップが多くあり、アタッチメントの切り替えだけで、狙った部位を確実にとらえることができそうだ。
お問い合わせ:フィットネスショップ 0120-29-2701
取材:藤本かずまさ 撮影:北岡一浩 イラスト:JUNKO