ビキニアスリートとしての活躍だけでなく「食べまくり」のダイエット術でも注目を集める安井友梨さん。これまで数々の失敗を繰り返してきた安井さんがたどり着いた、現在の食事ルールを伺うと「糖質を制限せずに味方につける」というとっても気になるフレーズが出てきました。ここでは、糖質を味方につけるために安井さんが実践している内容をお届けします。
取材・文_鈴木彩乃 撮影_ AP,inc.
現在、私は体づくりをするうえで、食事に関して3つの鉄則を設けています。
①お腹がペコペコの飢餓状態を作らない
②口に入れたものの栄養吸収のスピードをスローにすること
③食べ過ぎた時は48時間以内にリカバリーする
なかでも今回、しっかりお伝えしたいのは②についてです。
糖質を味方につける選び方ととり方のコツ
私はこれまで、ありとあらゆるダイエットに失敗をしてきました。高校生のころから30歳を過ぎるまで、いわゆる万年ダイエッター。そのときに熱心に取り組んでいたのが、糖質制限でした。確かに、糖質の摂取量を減らせばすぐに体重が落ちるのでダイエットの方法としては手っ取り早くていいのですが……。半年ほど続けるうちに、身体がどんどん冷えるようになっていきました。真夏でも靴下やカーディガンが手放せず、ひどい時には保温性の高い冬用インナーを着用していても寒く感じてしまったり。いろいろ学ぶうちに、自分は糖質をカットし過ぎることで身体に必要なエネルギーの循環まで悪くなり、その弊害として冷え症になってしまっていることに気づいたのです。
30代を迎えてからは、見た目が痩せていてもこんなにも循環が悪い状態を続けていては、いずれ健康を損ねてしまうのでは、とも思うように。私が求めているのは、健康的で美しい姿。健康の源である「食べる」ことに無闇に制限をかけてボロボロに痩せるより、しっかり食べて動いて消費して元気に美しくなろうと考えを改めました。それからは長期的な糖質制限からは卒業して、選び方ととり方に意識を向けることで糖質を味方につけて痩せる方向に切り替えました。
まず糖質の選び方ですが、天然のもの、お米やお芋など加工されていない炭水化物から糖質をとるというルールを定めました。次にとり方として、炭水化物は単体では食べないよう意識しています。ダイエットにおいて何よりも避けたいのが、食欲を増進させる原因となる血糖値の乱高下。それを避けるために、例えばお米であればお茶碗によそったごはんの上に納豆や鮭フレークや鰹節、薬味やキムチ、奈良漬などをてんこ盛りにします。タンパク質や食物繊維食材を乗せれば乗せるほど糖質の吸収スピードを緩やかにして、血糖値が上がりにくい状態を作ることができるからです。血糖値をできる限り低空飛行させていくこと。これを意識して実践につなげていけば、糖質はすぐに味方となってくれるのですが、もうひとつ私がとり方で気をつけているのが、脂質との同時摂取を避けるというポイントです。糖質は身体のエネルギー源なので身体を動かすことで積極的に消費されていきますが、脂質はカロリーも糖質の倍以上ですし、どうしても蓄積されやすいです。
朝食や手作りスイーツにパラチノースという救世主
私は食事をいただくことも大好きなのですが、心の栄養としてスイーツを楽しむことも大好きです。でも、ケーキなどクリームをたっぷり使った洋菓子類を選んでしまうと糖質と脂質を同時摂取してしまうことに。なので、食べたくなった時には和菓子を選びます。あんこは豆のタンパク質と砂糖の糖質の組み合わせなので、先ほどのルールにも促しているからです。
特におはぎが大好物で、全国各地のおいしいお店のものをいただくのが人生における楽しみのひとつなのですが、ダイエット中はそうも言っていられないので、手作りしています。そこで甘みづけに欠かせないのが、パラチノースです。
パラチノースは、ハチミツにも含まれる天然の糖質です。消化吸収スピードがゆっくりで、GI値も32と低く血糖値の急上昇を抑える効果があり、内臓脂肪の蓄積を抑えたりする効果もあるお砂糖の仲間なのです。 茹でた小豆にパラチノースと発酵食品である甘酒を加えてあんこを作り、もち米の代わりに玄米や黒米、あわ、ひえなどを混ぜた雑穀米を包めば美味しいだけでなくタンパク質、糖質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養をとれる「太りにくいおはぎ」の完成です。 パラチノースは味や匂いにクセが全くないので、スイーツだけでなく料理にも普通に甘味づけに使うことができます。私もおはぎ作り以外にもいろいろな場面で活用していますが、なかでもダイエット中にお勧めしたいのが、朝食時の摂取。
私の朝食は自ら開発したMRPなのですが、朝飲むと午後2時くらいまで満腹感が持続します。これはMRPに入れているパラチノースによる効果です。消化吸収スピードがゆっくりで血糖値が上がりにくいだけでなく満腹感が続くホルモン(満腹ホルモンGLP‒1)が出て空腹感を抑えてくれる。なので、仕事で会議や打ち合わせが長引いてランチタイムが確保できなかったとしても、空腹を我慢したりイライラしたりすることなく、業務に集中できるようになりました。
血糖値コントロールで食べたい衝動を根本的に防ぐ
パラチノースとの出会いも、MRP開発がキッカケでした。それまでは朝食に和定食をしっかり食べたとしても、出社してしばらくすると小腹が減ったような感じがして、昼食前にチョコレートをつまむのが日常。だけど、パラチノース入りのMRPに切り替えてからは高タンパクかつ吸収スピードがスローな糖質をとることができるようになったので、そういったことは一切なくなりました。
朝食にパラチノースを取り入れることで、一日を通して血糖値をコントロールするのがやりやすくなったと感じています。血糖値をコントロールできるということは、食欲を制御できるということ。ダイエットの何がツラいって、私の場合は食欲を抑えて食べたいものをガマンすることなんです。以前の私は「食べたい」という衝動を「痩せたい」という感情で、どうにか抑えつけようとしていました。だけど、抑えようとすればするほど食欲はどんどん膨れ上がって、どこかのタイミングで限界を迎えて食欲オバケとなって暴れ出し、キレ食いを誘発しまうんです。そうしてリバウンドを繰り返してきた経験があるからこそ、パラチノースを活用して、衝動的な食欲が生まれにくい状態を作る方法にたどり着きました。
減量終盤まで集中とパワーが持続糖質摂取でトレ効果もアップ
選び方ととり方を意識しながら糖質を積極的にとるようになって以降、減量時のストレスがなくなっただけでなく、トレーニングや仕事にも、うれしい変化がありました。
一時期、糖質オフをして鍛えたほうが脂肪燃焼が進むのでは?と考えて、糖質を一切取らずにトレーニングに臨んでいたのですが……。実際には頭がフラフラしてしまって集中できず、トレーナーさんに怒られて有酸素のマシンでトボトボ歩くしかできなかったんです。 それを受けて昨年は、競技5年目にして初めてしっかりと糖質をとってからトレーニングするようにしたところ、減量の終盤でもパワーや俊敏性をキープしたまま強度の高いトレーニングを続けることができるようになったんです。途中で集中力が途切れることもなく、効かせたいパーツを意識しながらきちんと追い込めるから、例年に比べて発汗もすごかったし、結果的に脂肪燃焼も進んだと感じています。
私が糖質を制限していたときは、身体だけでなく心の部分も蝕まれてしまっていた感じがありました。減量終盤になると、鬱まではいかないけれど覇気がないというか……。トレーニング中だけでなく仕事中でも、気がつくとボーッとしてミスをしそうになってしまったり。銀行という職種的にも、ほんの少しのミスも許されない作業時間が長いため、本当にキツかったんです。なので、今こうしてうまく糖質と付き合える方法が見つけられて、本当に良かったなと思っています。 これからも「奇跡の砂糖」と言えるパラチノースを活用しながら糖質を味方につけて、美と健康のためにバランスのよい食生活を続けていきたいと思っています。
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