年末から新年にかけて気になる“正月太り”は、メンタル、フード、トレーニングの3つの要素で解消できるんです。新年、気持ちよくスタートできるように、正月太りの予防策をご紹介していきます。今回は年末年始の食事で気を付けたいことをご紹介。
教えてくれたのは…… 桑原 弘樹(くわばら ひろき)先生
桑原塾 主宰。スポーツサプリメント『パワープロダクション』の産みの親。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&トレーナー協会)PDA。武藤敬司氏率いるW-1(レッスルワン)コンディショニングコーチ。国内外のトップアスリートに対して独自のコンディショニング指導を行い、各種スポーツ誌への執筆や講演会を実施するなど多方面にわたって活動中。
正月太り予防(食事)
年末と年始の目標を決める
正月太りの対策として、何かひとつでも目標を決めておくことはポイントになります。お酒を飲んだ日は炭水化物を摂らない、夜10時以降はお酒を飲まないとか。その項目は年末と年始で分けて考えてもいいでしょう。
〆の炭水化物は我慢
食事のことだけで言えば、お酒を飲んだ後には、ラーメンやおにぎり等、炭水化物のものを食べたくなります。体内でアルコールを分解するために肝臓がグリコーゲンを消費していくと、血液中の血糖値が一時的に下がり空腹を感じるのです。とりわけそういうときに食べたくなるのが炭水化物。ですから空腹を感じたときは、身体が騙されていると言い聞かせて節制しましょう。
甘いおせちに気を付ける
ちなみに年末年始のおせち料理というのは、保存のことを考えてあまり油は使っていないので太りにくい料理ではありますが、一方で栗きんとんや豆類等をはじめ砂糖はたくさん使っています。「食べるな!」ではなく、少し量を控えたほうがいいです。
GI値を意識する
GI値:摂取した炭水化物を含む食品が吸収されてから、血糖値がどのように上昇するか数値にしたものです。消化吸収速度と体内での利用効率を指数としたものです。
GI値が高い食品は吸収が早いため、グリコーゲンの貯蔵少ないときや運動後のグリコーゲン回復に適しています。
GI値が低い食品は血中のグリコース濃度を長時間高く維持するのに適しています。しかし調理法や食べ合わせによって変わってきます。
食事の面で参考にしてほしいのが、グリセッミックインデックス(GI値)。同じ炭水化物でも、太りやすいものとそうでないものがあります。例えばサツマイモとジャガイモだとジャガイモ、そばとうどんで言えば、うどんのほうがGI値が高く、太りやすい。お餅もGI値が高い食品です。そばは消化が良い上にGI値が低いので、年始はお餅ばかりでなく、残った年越しそばを食べたり工夫してみましょう。
文 細田大志