炭水化物とタンパク質について言えば、炭水化物はエネルギーの主役なので、これを極端に抑えすぎるとエネルギー不足になります。ひとつのダイエット方法のテクニックのひとつとして、炭水化物の量を減らすローカーボダイエットがありますが、本来、脳を含めてエネルギーのもとになる炭水化物を抑えると身体への負担は大きくなります。そのため、減量が必要なスポーツをやっている人はもちろん、ボディメイキングしようと思っている人も、極端に炭水化物を長期間カットすることは避けたほうがいいかもしれません。ローカーボダイエットを取り入れるときは、次のようなことを意識して、特に計画的に実施することをお勧めします。
炭水化物を摂るポイント
時間
炭水化物を摂るポイントとして、活動量が多い朝や昼は、積極的に炭水化物を摂ってください。逆に、夜はこれから睡眠に入ることを考えれば、炭水化物を抑えても良いでしょう。炭水化物をカットするのなら、夜の炭水化物をカットするようにしましょう。
GI値
炭水化物には、GI値という指標があります。これは、ある炭水化物を摂ったときにどれだけ血糖値が上がるかという指数です。一般的にGI値が高いものは血糖値が上がりやすく、GI値が低いものは血糖値が上がりにくいと考えられています。炭水化物を摂るときこのGI値を意識するといいと思います。実際、日常の食生活で主となる炭水化物はお米や麺類などでしょう。例えば、白米と玄米であれば玄米、うどんとそばであれば、そば、ジャガイモとサツマイモであればサツマイモの方が、GI値が低いのです。食事をする場合のひとつの選択として、GI値が低いものを選ぶということを少しだけ頭に入れておくといいでしょう。
GI値の落とし穴
GI値に関して誤解されやすいのが、あくまでGI値=炭水化物に対しての概念ということです。よくさまざまなGI値を一覧にしたものの中に、ショートケーキやバターなどのGI値が表記されていたりします。これは、ショートケーキに含まれる炭水化物の量が少ないから、GI値がさほど高くないというだけであって、ショートケーキそのものは非常に脂質が多い食べ物です。GI値が低いからといって、脂質とカロリーが高いものをたくさん食べれば間違いなく太ります。あくまでGI値=炭水化物に対するものという知識を忘れないようにしましょう。
桑原 弘樹(くわばら ひろき)
桑原塾 主宰。スポーツサプリメント『パワープロダクション』の産みの親。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&トレーナー協会)PDA。武藤敬司氏率いるW-1(レッスルワン)コンディショニングコーチ。国内外のトップアスリートに対して独自のコンディショニング指導を行い、各種スポーツ誌への執筆や講演会を実施するなど多方面にわたって活動中。
文 Woman’sSHAPE編集部