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話題沸騰の“レギンス着用”コンテストで優勝したのは美しすぎる腹筋の持ち主だった

ボディコンテストの登竜門として開催されているマッスルゲート。出場者の裾野を広げるためにブラトップ、レギンス着用のまま出場できる「ウーマンズレギンス」カテゴリーが2021年より新設された。そのウーマンズレギンスで見事2連覇を達成したのが中村藍選手。今回は中村選手がどのような意気込みで大会に臨んだのか、またひと際目につく腹筋の秘密を伺った。

取材・文:飯塚さき 写真:中島康介

大学卒業後、営業職に就いて普通に働いていて、筋トレは趣味でした。3歳から大学まで水泳一本で、運動や体づくりのベースはあったと思いますが、まさか趣味のトレーニングをお仕事にできるなんて思ってもいなかったし、仕事にしたら好きでいられなくなるんじゃないかと思っていました。完璧主義なので、やるならきっちりやりたいし、中途半端ではいられない。好きだからこそ、仕事になったら楽しめなくなると思っていたんです。

そんななか、去年SNSで偶然見つけたシックスパッドのオーディションに、勇気をもって応募し、合格したことで、フィットネス業界でのキャリアをスタートさせることになりました。実際に働いてみると、毎日が刺激的で、こんなに楽しくていいのかと思うほど楽しいんです。去年は本当に濃密な1年で、いろんな経験を積むことができました。自分の殻を破り、勇気をもって挑戦したことで、人生が大きく変わった1年間でした。

中村藍選手は腹筋職人というキャッチコピーで活動中

大会に参加したのも、自分が挑戦することで、新しい世界が開けることを知ったからです。今年は、濃密だった去年をさらに超える1年にしたいと思っていました。もともと、コンテストや大会などを見るのが好きで、実際に見に行ったり、SNS上で選手の投稿を見たりしていましたが、自信のなさからビキニに抵抗があったこともあり、自分が大会に出るなんて考えたこともありませんでした。しかし、今年からレギンスの大会ができることを知って、普段着ているトレーニングウエアだったら頑張れるかなと思い、チャレンジしたのが出場のきっかけです。

私は、とにかく自分に自信がなかったのですが、大会で優勝したことを機に、たくさんの方からほめていただき、体も評価していただいて、大会に出る前の自分よりは自信がもてて、自分を好きになれているかなと思います。シックスパッドでインストラクターとして働くにあたり、自分の強みはなんだろうと考えたときに、自信のない私が唯一胸を張れる部位が、「腹筋」でした。セルフブランディングとして「腹筋職人」と称していますが(笑)、レッスンの担当カテゴリーのなかでも、ウエストのレッスンといえば私、といえるくらいになれたので、自分の大会の仕上がりも、腹筋を一番こだわりました。

また、私は本来ピンクなどの明るい色が好きなんですが、トレーニングをしているときの自分は、カッコいい女性にあこがれているので、ウエアはシンプルな黒や紺といった暗い色が多いんです。色を入れるとしても、レギンスではなくトップスに入れるくらいでした。しかし、今回の大会では、最後まで迷った挙句、本来自分の好きな色に近い、サーモンピンクを選びました。それが功を奏したかどうかはわかりませんが、東京大会ということで、周りの皆さんの雰囲気も変わるかなと思い、あえて目立つ色を着ました。

優勝できたのは素直にうれしかったのですが、よりいい体を目指したいという欲があって、自分のなかではまだ納得していない部分はあります。全体的なバランスは、ビキニの選手のような体が素敵だなと思っていて、自分もそういう体になりたいし、腹筋は、下腹部までラインが入っている板チョコのようなお腹を、女性らしいくびれを残しつつ作っていきたいと思っています。なりたい理想はその時々で変わるので、特定の誰かのようになりたいというよりも、最終目標は唯一無二の体になること、そしてそんな自分を愛せるようになることです。

私自身、自分の体を好きになれるようにトレーニングを続けてきました。私の身体と比べて、「自分には無理」と思う人もいるかもしれませんが、私もかつてそう思っていたし、それでも頑張ってこれたので、同じように悩んでいる女性には、ぜひチャレンジしてほしいと思っています。どんな人も、いつまでも女性として輝き続けられるので、多くの方にチャレンジしていただいて、自分を好きでいてほしいなと思います。

私の今後については、もしウーマンズレギンスにジャパンカップがあるのであれば、12月に向けて一から体づくりをして、また頑張ろうと決めました。今年優勝すれば初代女王になれるので、そこを目指してもう一度一番になれるように頑張ります。また、仕事の面では、お客様やほかのイントラさんたちにも本当に恵まれていて、感謝しかありません。これからも「腹筋職人」として、みんなのなりたい腹筋を作っていきたいと思っています。

ただ、まだまだ右も左もわからない業界で、自分に何ができるかもわかっていないので、模索していきたいと思っているのも事実です。例えば、これからはトレーナーとしても活動していきたいし、フィットネスを通して、自分に自信のない女性たちに寄り添って、心と身体を変えたい時にアドバイスができるように一緒に頑張りたいです。


なかむら・あい
1992年8月3日。東京都出身。3歳から約20年間水泳に励み関東インカレ優勝。競技引退後に太ったことをきっかけにジムに通い始める。27歳の時、体調を崩し自分に自信を無くした事をきっかけに、真剣にボディメイクをスタート。現在はSIXPAD HOME GYMのインストラクターとしても活動中


最新号Vol.22の表紙は“筋肉アイドル”才木玲佳さん

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