いよいよ迎える夏本番を前に、ビキニの似合う身体を目指したい。ポイントはPFCバランスと酵素です。この2つを意識したコンディショニングを、コンディショニングコーチの桑原先生に教えていただきました。今回は「PFCバランス」について。
文:Woman’sSHAPE編集部
教えてくれたのは‥‥‥桑原 弘樹(くわばら ひろき)先生
桑原塾 主宰。スポーツサプリメント『パワープロダクション』の産みの親。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&トレーナー協会)PDA。武藤敬司氏率いるW-1(レッスルワン)コンディショニングコーチ。国内外のトップアスリートに対して独自のコンディショニング指導を行い、各種スポーツ誌への執筆や講演会を実施するなど多方面にわたって活動中。
理想的なPFCバランス
ボディメイクにおいて、運動と栄養は車の両輪で、どちらかの要素だけでは大変苦労します。しかし仮にどちらか一つだけを選ばなければいけないと仮定した場合、ダイエットにおいては「食」の要素の影響が大きいと言えます。
まず食の要素においてPFCバランスという概念を理解しておくとダイエットの計画が立てやすくなります。PFCバランスとは3大栄養素のことで、P=Protein(タンパク質)、F=Fat(脂質)、C=Carbohydrate(炭水化物)を指します。そして一般的に日本人に適したPFCバランスとして考えられているのが、P=15%、F=25%、C=60%(エネルギー比)です。明らかに体型が崩れている人は、まずこの比率のPFCバランスに合わせることから始めましょう。
では理想的なPFCバランスはどういった食事でしょうか。一言で表現するなら和食かもしれません。和食は理想的なPFCバランスに近い食事ですので、少し自分の体型が崩れている、肥満気味だなと思う人は、まずは理想的なPFCバランスの食事=和食を積極的に食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
PFCバランスがとれた食事
これを少し別の観点から考えて、結果的にPFCバランスがとれた状態にするためのアドバイスをします。
朝食をたくさん食べる
まずは朝食をたくさん食べましょう。朝食は質よりも量という考え方です。そして朝食後にプロテインを飲んでください。プロテインはトレーニング後に飲んだり、筋肉をつけるために飲むものというイメージがあるかもしれませんが、質よりも量を追求した食事で、最も不足しがちな要素がP=タンパク質なのです。朝食において足りないタンパク質を摂るためにプロテインは効果的なのです。
昼食は脂質を控えめに
昼休みという限られた時間の中で、理想的なメニューは難しいです。従って基本的には普段と変わらない昼食でも構いません。ただし少しでも工夫できるなら、F=脂質が少なめのものを選んだり、もしくは前述通り和食定食を選んだりするといいでしょう。
夕食は腹八分目と寝る2時間前は摂らない
夕食は朝食と真逆の考え方となり、量より質です。ただし日常生活において夕食は単なる栄養補給だけでなく食べる喜びを味わうという重要な役割も担っています。ダイエットが目的の人が極端な食事制限を継続するのは相当な意志が必要になります。そこであまり極端な制限ではなく、腹八分目を目指してみてください。もう一つは、就寝時間から遡って2時間前にはカロリーを摂ることをやめてみてください。この2つが夕食のポイントです。
朝食・昼食・夕食に共通して言えるのは、常に内臓(胃腸)のキャパシティーで食事することです。内臓のキャパシティーの中で食事をすれば、身体に入ってきた栄養素は適切に使われます。そのキャパシティーを超えた食事は、例えば口から入ってきたときには炭水化物でも最終的に身体の中で脂肪として蓄えられてしまいます。