肩幅については、もともと広い人もいるが、生まれつき鎖骨が短かったり、なで肩の骨格だったりすると、肩幅を広げるために人一倍の苦労を強いられる。それでも、三角筋の筋量を増やして肩幅を広く見せることは可能だ。
文:Raphael Konforti MS, CPT
翻訳:ゴンズプロダクション
肩幅をつくるサイドレイズ
肩幅を広く見せるためには、三角筋の中央部のヘッドを肥大させる必要がある。肩の筋肉が三角筋と呼ばれるのは、この筋肉が3つの筋腹によって構成されているからだ。
三角筋の形は、ミカンが三房ある様子を想像してもらうと分かりやすいだろう。その三房のうちの真ん中が側部ヘッド、手前が前部ヘッド、後ろ側にあるのが後部ヘッドだ。
肩幅を広く見せてくれる側部ヘッドを肥大させるには、ダンベルやケーブル、バンドなどで行うサイドレイズがいい。あるいは、ショルダープレスで側部ヘッドを刺激するならワイドグリップで、肘をできるだけ外側に開いた姿勢で行うようにするといいだろう。
セパレーションをつくるアイソメトリック収縮
アーノルド・シュワルツェネッガーは、三角筋のセパレーションをつくるために肩の種目でちょっとした工夫をした。
正確なフォームを意識すること、筋肉と意識を連動させることに加えて、アーノルドはアイソメトリック収縮を種目の中に取り入れたそうだ。
アイソメトリック収縮とは動作を伴わない静的収縮だ。例えばサイドレイズなら、ダンベルをボトムから可動域の中間地点まで持ち上げたところで動作を一旦停止する。停止した状態で30〜60秒間保持したらトップまでダンベルを上げ、ボトムまで下ろして1レップとするのだ。
このようにアイソメトリック収縮を動作の途中に組み込むことで種目の強度が高くなり、どのヘッドを刺激する種目であっても未だかつてないほどパンプアップするはずだ。