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全トレーニーにおすすめ!ワンランク上の2つの腕立て伏せ

基底支持面を小さくする/ワンハンドプッシュアップ(写真1−4)

1-4 基底支持面を小さくして、大胸筋にかかる負荷を増やせるワンハンドプッシュアップ

このエクササイズは片手で行うことにより、単純に大胸筋にかかる負荷が倍になるだけでなく、体幹の安定性も求められます。通常のプッシュアップは単純に上からの重力負荷がかかり、体幹の伸展に対する負荷(アンチエクステンション)だけになりますが、片腕でプッシュアップを行うことにより、体幹に対して回旋させようとする負荷もかかるので、抗回旋(アンチローテーション)の負荷もかかります。特にゴルフ、野球など体幹を回旋させるようなスポーツを行っている人は、このアンチローテーションのエクササイズが腰の障害予防にも効果を発揮します。

最初は両足の幅を広げて基底支持面を広くとる姿勢から始めていきます。大切なのは体幹を真っすぐの状態に保つことです。また、体幹が地面に対して水平の位置を保つことも大切です。

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重力加速度を利用する/ジャンピングプッシュアップ(写真1−5)

1-5 SSCと重力加速度による負荷の増大を利用したジャンピングプッシュアップ

大胸筋の弾性を利用して爆発的にジャンプしながら行う、ジャンピングプッシュアップは自身の体重に加えて重力加速度による負荷も増大するので、大変強度の高いエクササイズになります。また、反動を用いることで、「筋肉は一度引き伸ばされてから強い力を発揮する」というストレッチ・ショートニング・サイクル(SSC)を利用するため、よりスポーツに近い力を発揮することが可能になります。

この際の注意点も「体幹は一直線」を維持するということです。特に地面に着地した際に、体幹が反ってしまう傾向にあるので注意が必要です。

プッシュアップで負荷を減少させる方法 (リグレッション)

2-1 上半身に対する負荷を軽くするインクラインプッシュアップ

インクラインプッシュアップ(写真2 −1) 女性など、自体重でプッシュアップができない人は、負荷を軽くすることが必要になります。この場合、負荷を増大させることとは逆に、写真2−1のように頭を足よりも高くした姿勢でプッシュアップを行うことにより、重心が上半身から下半身に移動して、上半身にかかる負荷が軽くなります。その他、膝をついた状態でプッシュアップを行う方法もありますが、インクラインプッシュアップの方が、体幹を安定しやすいという点でこちらのエクササイズを採用することを勧めます。

このようにプッシュアップは機能性に優れ、バリエーションも多く大変優秀なエクササイズなのでトレーニングを行っている人全てに、お勧めできます。

井上 大輔(いのうえ・だいすけ)
兵庫県神戸市出身。滋慶学園大阪ハイテクノロジー専門学校スポーツ科学科トレーニング理論実習講師/整体&パーソナルトレーニングジムを経営(兵庫県明石市)/ NSCACSCS/NPO 法人JFTA 理事長/17歳よりトレーニング開始。大学卒業後、スポーツクラブに就職、スポーツコンサルティング事業にかかわる。同時に操整体トレーナー学院学長松下邦義氏に師事、操整体について学ぶ。/2006年NBBF 全日本選手権 第6位。
NPO法人 日本ファンクショナルトレーニング協会 TEL:078-707-3111

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