運動は身体に良いというのが一般論だが、テストステロンレベルを高めるという点からは、むしろ逆効果になる運動もある。つまり、それを行うことでテストステロンレベルが低下してしまうというケースだ。
文:Sarah Chadwell, NASM-CPT 翻訳:ゴンズプロダクション
長時間の持久系種目
ランニングやサイクリングなどの持久系種目を長時間行った場合テストステロンを下げる可能性がある。2019年9月号のAMD誌に掲載されていた実験では次のことが確認されている。
「長時間の持久系運動を繰り返し行ってきたアスリートは、黄体ホルモンの上昇はないのに、遊離テストステロンも総テストステロン値も抑制された状態になっている」
なお、このような人は運動性男性性腺機能低下症(EHMC)と見なされることが多い。ただ、このような過酷な持久系運動を行うアスリートが、ボディビルやフィジークなどのスポーツにも興味を持っているというケースはそれほどない。つまり、たとえテストステロンが低くても、筋発達を求めて競技をしているわけではないので問題視されることはほとんどない。
それでも、過度な持久系運動を続けながらも筋肉を発達させたいという願望を持っているなら、その夢をかなえることはとても困難だと言わざるを得ない。そもそも、低テストステロンは競技能力に悪影響をもたらし、男性の不妊問題にまで発展することもあるのだ。
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