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ボディビル世界王者が解説!カッコいい肩はほんの少しのコツの違いで作れる

インターバルは40秒で十分

三角筋側部のインターバルは40秒から60秒ほどで十分だと思います。大胸筋などはそれなりにインターバルを取らないと、次のセットである程度のレップ数をこなすことはできません。ですが、肩、とくに側部は少し休めば、すぐに回復します。ショートインターバルで、どんどん攻めていきましょう。「三角筋に筋肉痛がこない」という方も多いと思います。確かに筋肉痛は、ちゃんと刺激ができたかの目安にはなります。

しかし、サイドヘッドの筋線維は細く小さいので回復力が早いのです。実際に筋肉痛になることはあまりありません。トレーニングを行った日に肩に焼けつくような痛みが走ったり、肩が重たく感じられたりしたら、しっかりと効いていたということになります。「筋肉痛がこないから」といって、あまり気にする必要はないと思います。

グリップで効く部位が変わる

三角筋前部に効かせる種目を行う際は、ダンベルやマシンのグリップを握るとき、親指、人差し指、中指で握ると効きやすいです。小指、薬指、中指で握ると、側部や後部に効いてきます。サイドレイズは、見た目が同じフォームでもグリップの違いで効き方も変わります。これには肩から腕にかけて走っている正中神経と尺骨神経の支配領域が関係していますが、深く考えずに「前部は親指側」、「側部と後部は小指側」と覚えてください。

僧帽筋のトレーニングとの組み合わせ方

私は肩のトレーニングの日に僧帽筋も組み込んでいます。僧帽筋は背中のトレーニングと組み合わせる方がほとんどだと思いますが、シュラッグ系の種目で鍛えられる僧帽筋上部はサイドレイズなどの際には三角筋の補助筋として使われるので、私は肩の日に僧帽筋を一緒にやります。

胸、背中、肩…というルーティンでトレーニングをしているので、背中の日に僧帽筋のトレーニングを行うと、肩の日は補助筋が疲労した状態になっており、サイドレイズを上げづらい、プレス系で力を出せないなどの影響が出てきます。それもあって、僧帽筋は肩の日に行うようにしています。僧帽筋の種目は最後に持ってきます。今回紹介する種目は、ワンハンド・マシンラテラルレイズ、ベント ・サイドレイズ、アップライトロウ、マシンリアレイズ、ワンハンド・マシンリアレイズ、シュラッグという順番になります。

三角筋と僧帽筋

僧帽筋が硬い人は、僧帽筋、三角筋、肩甲骨周りを個別に動かしづらく、三角筋を動かすと僧帽筋も一緒に動いてしまう傾向にあります。そういった方は、僧帽筋を弛緩させるために、ウオーミングアップでシュラッグなど行うのもおすすめです。私は体の前でバーベルを保持するスタンダードなシュラッグでは、僧帽筋上部のみが発達してしまいます。そうなると、肩の位置が下がり、猫背になりがちになってしまいます。ですので、なるべく肩甲骨全体を動かせるように、インナーマッスルを鍛える意味でも、また僧帽筋側部などが収縮可能になる意味でも、ビハインドネックでやっています。

重量を扱えるバーベルと比べると強度は低くなりますが、ダンベルを使うと、肩甲骨が内転しやすくなるため、伸展・収縮しやすいというメリットはあります。一方、バーベルはダンベルより体幹を活用できるので、高重量を扱えます。僧帽筋のディテールを鍛えたいならダンベル、重さを扱いたいならバーベルといった使い分けをしてみるのもいいかもしれません。

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鈴木 雅
1980年12月4日生まれ。福島県出身。身長167cm、体重80kg ~83kg。株式会社THINKフィットネス勤務。ゴールドジム事業部、トレーニング研究所所長。2004年にボディビルコンテストに初出場。翌2005年、デビュー2年目にして東京選手権大会で優勝。2010年からJBBF日本選手権で優勝を重ね、2018年に9連覇を達成。2016年にはアーノルドクラシック・アマチュア選手権80㎏級、世界選手権80㎏級と2つの世界大会でも優勝を果たした。DMM オンラインサロン“ 鈴木雅塾”は好評を博している。


執筆者:藤本かずまさ
IRONMAN等を中心にトレーニング系メディア、書籍で執筆・編集活動を展開中。好きな言葉は「血中アミノ酸濃度」「同化作用」。株式会社プッシュアップ代表。


 

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