グリップなど
▶上腕二頭筋の機能
▶フォームにおける注意点
▶頻度について
グリップは、親指側で強く握ると回内しやすく、長頭に効かせやすくなります。親指の力を抜くと、小指から回外して上げやすくなり、短頭に効かせやすくなります。ただ、ケガを避けるために、どちらか一方の指だけで握るということはやりません。小指側で強く握りたい場合は親指の力を軽く抜く、という感じです。
目線に関しては、鏡を見ながら行うと、顎が上がりやすくなり、肘が開いて二頭筋の短頭に刺激が抜けてしまうことが多いです。しっかりと短頭を狙いたいなら、目線は鏡ではなく、自分の力こぶを見るように、少し下を向いて顎を引きながら動作しましょう。
EZバーなどの握り方も大切です。握ったときに、手首が背屈していると、負荷が二頭筋に乗りません。それでは、前腕に刺激がいってしまいます。
力学から考えると、手首が返った握り方だと、手首に大きな負担がかかり、刺激も前腕に逃げてしまいます。ある程度、手首を巻き込んだ握り方でないと、上腕二頭筋に負荷は乗ってきません。私はEZバーを行う際には少し掌屈した状態で握るようにしています。スタンスは、足幅を広げすぎると体が伸張し、肩が伸展します。猫背にならないようにしながら骨盤を後傾し、下腹部を締めると、カール動作をしやすくなります。細かいことですが、こういったことを工夫するだけで大きな変化につながるのです。
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次回は上腕二頭筋の種目解説をお届けします!!
鈴木 雅
1980年12月4日生まれ。福島県出身。身長167cm、体重80kg ~83kg。株式会社THINKフィットネス勤務。ゴールドジム事業部、トレーニング研究所所長。2004年にボディビルコンテストに初出場。翌2005年、デビュー2年目にして東京選手権大会で優勝。2010年からJBBF日本選手権で優勝を重ね、2018年に9連覇を達成。2016年にはアーノルドクラシック・アマチュア選手権80㎏級、世界選手権80㎏級と2つの世界大会でも優勝を果たした。DMM オンラインサロン“ 鈴木雅塾”は好評を博している。
執筆者:藤本かずまさ
IRONMAN等を中心にトレーニング系メディア、書籍で執筆・編集活動を展開中。好きな言葉は「血中アミノ酸濃度」「同化作用」。株式会社プッシュアップ代表。