「コンディショニング」といえばケガをしないためのケアなどのイメージがあると思われがちだが、これは筋肉をつけていく上でも非常に重要なファクターになるのを知ってほしい。筋肉をつけるには、まずトレーニングの強度を上げる必要がある。「強度を上げる」とは「負荷・回数を伸ばす」ことになるが、それらを永遠に伸ばし続けるのは不可能だ。どこかで頭打ちになったり、ケガが増えたりするもの。
そこで、全4回に渡り、ボディビル世界王者に輝いた鈴木雅選手直伝の「コンディショニング術」をお届けする。何かと伸び悩んでいるトレーニーや、筋トレ初心者必見の内容なので、ぜひ読んでいってほしい。
取材:藤本かずまさ 撮影:北岡一浩
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モビリティエクササイズ下半身編 その1 股関節
〈前置きポイント〉どこの関節が動いているのか、軌道がどうなのかを意識して実践し、体感のいいエクササイズを取り入れよう!
パターン1
・膝を立て、もう片方の脚は後方に伸ばす。胸を張った状態で膝関節、足関節を曲げながら上体を前に出す。
パターン2
・膝を立て、もう片方の脚は後方に伸ばす。片方の手を後頭部に置き、膝関節、足関節を曲げながら側屈する。
パターン3
・膝を立て、もう片方の脚は後方に伸ばす。肋骨を締めながら上体を下に倒していく。
パターン4
・マットに両膝をつけ、肩関節屈曲の状態で片方の前腕をマットにつける。前腕を床から離さないようにしてお尻を後方に引く。
パターン5
・マットに両膝をつけ、骨盤をまっすぐに保ったまま上体を捻っていく。
パターン6
・膝関節、股関節を90度にして身体の前に置く。肋骨を締めながら身体を前に倒し、そのまま静止する。
パターン7
・膝関節、股関節を90度にして身体の前に置く。肩関節屈曲の状態で片方の前腕をマットにつけ、肋骨を締めながら身体を前に倒してそのまま静止する。
以上7つのパターンを、この記事を参考に、トレーニング前後や日々のコンディショニングとして行ってみよう。
鈴木 雅(すずき・まさし)
1980年12月4日生まれ。福島県出身。身長167cm、体重80kg ~83kg。株式会社THINKフィットネス勤務。ゴールドジム事業部、トレーニング研究所所長。2004年にボディビルコンテストに初出場。翌2005年、デビュー2年目にして東京選手権大会で優勝。2010年からJBBF日本選手権で優勝を重ね、2018年に9連覇を達成。2016年にはアーノルドクラシック・アマチュア選手権80㎏級、世界選手権80㎏級と2つの世界大会でも優勝を果たした。DMM オンラインサロン“ 鈴木雅塾”は好評を博している。