これから紹介するワークアウトはPOFの基本である無駄をなくして確実に筋肉を刺激することは変わらないが、アレンジすることで強度を高めたり、特定の要素を強調したりすることができるので、POFワークアウトをさらに進化させることができるはずだ。
分:William Litz 翻訳:ゴンズプロダクション
アフターショック・ワークアウトとは
アフターショック・ワークアウトは基本のPOF 法をアレンジしたものだが、基本のやり方よりも高強度なやり方になる。そのため背中を集中的に発達させたい場合にとても有効だ。また、アフターショック法には2つの種類があり、ひとつがコンパウンド・アフターショック、もうひとつがアイソレーション・アフターショックである
背中のためのPOFアフターショック・ワークアウト
背中を集中的に鍛えたい期間は、ぜひPOFアフターショック・ワークアウトに挑戦してほしい。このワークアウトを行うには1週間のスケジュールを少し変更する必要がある。1週間の前半は従来どおりだが、金曜日以降のスケジュールが変わってくる。
なお、今後、たびたび出てくる言葉なので、混乱しないようにするためにPOF法でよく使われる名称を確認しておこう。
背中のPOFアフターショック分割例
背中へのダイレクトな刺激は週2回だが、他の部位は少ないのではないかと思うかもしれない。しかし、背中に集中する期間なので、他の部位のサイズや筋力は現状維持ができればそれで十分だ。背中を克服しながら、他の部位も同じくらい筋肥大させようというのは欲張りすぎだろう。
背中を改善するということは、それだけたくさんのエネルギーと集中力が必要である。他の部位を犠牲にはしないまでも、現状維持をする程度にし、大半のエネルギーと時間は背中の発達に注いでほしい。
背中は月曜日と金曜日にワークアウトを行うが、月曜日の背中はPOF法の基本のワークアウトを行う。そして、金曜日の背中はPOFアフターショック・ワークアウトに挑戦しよう。
コンパウンド・アフターショックとは
コンパウンド・アフターショックでは、ストレッチ種目とミッドレンジ種目のスーパーセットを行う。POF 法でのストレッチ種目とは、対象筋が完全伸展しているときに最大負荷がかかる種目のことだ。ストレッチ種目を行うと、筋線維は強く伸ばされるわけだが、身体に備わっている防衛反応から、これ以上伸ばされまいとする力が働き、より強く収縮する伸展反射反応が起きる。この反応を利用したいので、ストレッチ種目とミッドレンジ種目をスーパーセットで行うのだ。
アイソレーション・アフターショックとは
アイソレーション・アフターショックでは、ストレッチ種目とコントラクト種目のスーパーセットを行う。ストレッチ種目が生み出す伸展反射反応を利用し、対象筋の収縮をより強めるという点ではコンパウンド・アフターショックと同じだ。ただ、ストレッチ種目と組み合わせるのがコントラクト種目なので、このスーパーセットで得られる収縮感は強烈になる。
POF法はワークアウト量を必要最小限にとどめ、その分、栄養と休養を十分に取ることで筋発達を促すトレーニング法である。ジムでの長時間トレーニング自体が目的であるという人にはそぐわないだろうが、おそらく大半のトレーニーは、できるだけ効率よく筋発達を目指したいと思っているはずだ。POF法はそういう人にはうってつけのトレーニング理論なのである。
背中は自分の目で確認するのが難しい部位だ。にもかかわらず、ボディビルコンテストでは背中の優劣が順位を大きく左右する。背中をおろそかにしたままステージには立たないほうがいい。逆に、しっかり背中を鍛えてきた人は、少なくとも上半身の筋肉は表も裏も際立って発達しているはずだ。
POF法を活用し、効率よく背中の筋肉を極限まで発達させていこう。
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