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『筋力系』『破壊系』『パンプ系』それぞれの種目が筋肉を大きくするカギだった=加藤直之

ボディビルディング=人間が世に映し出す、動物界で最も美しい肉体美の表現のことだ。そして、その頂点を極められる者は、絶え間ない努力と、それを実行しようとする素質が相まって生まれてくるものであり、それを可能とした者が初めて肉体芸術の極意を実感できる。だが、何も素質だけが全てではなく、誰よりも頑張ろうとする努力、過去の自分を超えていく努力、リスペクトする気持ちがあれば、不可能な話ではない。全ては努力によって改善と向上しようとすることが不可欠である。今回から紹介するのは、ナチュラルボディビルディングの最高峰を極めるべく、鍛錬を怠らない男たちをお見せしよう。

取材:藤本かずまさ 撮影:北岡一浩

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「一瞬で輝ける負荷のかけ方を考えています」

――まずは現在の分割を教えてください。

加藤 「胸」「脚の前」「脚の後ろ」「背中のロウ系」「背中のプルダウン系」「肩」「腕」の7分割です。去年がこの分割で調子よくトレーニングできたので、ほぼ変えずに継続しています。

――本日は脚のトレーニングを拝見しました。

加藤 「筋力系」「破壊系」「パンプ系」、それぞれの種目を組み合わせています。今のトレーニングは全体的にこのような構成にしています。脚の場合ですと、セーフティーバーを用いてのスクワットが筋力系の種目、レッグプレスが破壊系の種目、加圧トレーニング® がパンプ系の種目になります。まずは筋力系のスクワットで重たいものをガツン!と担いで3セット。破壊系のレッグプレスはマックスの重量からセットごとに重さを下げ、スタンスも変えながら徐々に可動域を広げ、重さを持ちつつストレッチ負荷をかけながらやっています。

――「筋力系」と「破壊系」はどのように分けているのですか。

加藤 筋力系はビッグ3、もしくはビッグ3に動作が近い種目です。今日は大腿四頭筋の日でした。大腿四頭筋を狙う場合、スクワットを実施するにしても上体を立てたほうが刺激が入りやすい。よって上体を立てやすいセーフティーバーを使うようにしています。
筋力系種目を行う目的は「筋力の維持、できれば向上」です。使用重量はある程度決まってきますので、その中でサイクルを組んで回していきます。一番軽くて200㎏ほど、一番重くて240㎏ほどを担ぎます。4〜5週間で設定して、第1週目は200㎏。そこから毎週、重量を上げていき、第4週目に240㎏。さらにいけそうであれば1・25㎏や500gのプレートを駆使して、少しでも重量を上げます。次の月の第1週目はまた200㎏から始めます。

大腿四頭筋の第1種目はセーフティーバーを用いてのスクワット。上体を立てて行う

――200㎏に戻したときにレップ数を増やすのですか。

加藤 いえ、8回に固定しています。毎回のトレーニングで重たいものを担いでいると、体が壊れてしまう可能性があります。追い込むのは、次のレッグプレスですね。

――プレートだけで520㎏という、凄まじい重量でした。

加藤 私の場合、トレーニング時間を比較的短く設定しているので、追い込むべきところで追い込まないと筋肉が肥大しません。レッグプレスでは精神的限界と肉体的限界を限りなく近づけていきます。「楽するのもキツくするのも、それはお前次第だよ」と自分に問いかけながらやっています。もちろんトレーニングは健康のためにやっているのですが、競技者である以上、筋肥大させるためにぎりぎりのところを攻めないといけません。

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