レバレッジ(テコ)式
ハンマーストレングスのマシンのシステムです。テコの原理を用いて、終動で負荷をかけられるようになっています。また、レバレッジ式は軌道が一定です。自分では軌道をコントロールできないので、マシンの軌道に自分の動きを合わせていきます。
・1980 年代にケン・ドムザルスキーが発案。
・ケーブルなどを介し間接的にウエイトとアームレバーをつないでいるマシンでは摩擦抵抗が生じ、慣性の影響を受けやすいが、レバレッジ式はウエイトとアームレバーを直接つないでいるため、力点に伝えた力が直接的に作用点に伝わる。
・力点と作用点の時間差がない。(ダイレクトに重さが伝わる)
・軌道が一定である。つまり自分で軌道をコントロールできないので、マシンの軌道に自分の動きを合わせていく。
・フリーウエイトでは負荷が抜けやすい終動で負荷がかけられる。
回転抵抗(カム)
レッグカール、アームカール、プルオーバーなどのマシンは回転抵抗による負荷になります。胸のマシンではペックフライマシンがこれになります。終動で負荷が抜けづらいのが特徴です。これらのことを踏まえて、胸のトレーニングを考えていきます。ベンチプレスやダンベルプレスななどのフリーウエイトの種目では、初動、中動で強い負荷をかけられますが、終動の刺激は弱いです。最後の絞り込む動作で負荷をかけるとなると、マシンが必要になってきます。
・終動で負荷が抜けにくい。
・レッグカールなど円運動を描く動作では、重力やトルク(回転力)の関係上、終動で負荷が抜けやすくなる。しかし、カムだと負荷は抜けづらく、またカムの形を変えることで刺激のかかり方も変化する。
・PRIME(STRIVE)のマシンはカムを変化させ負荷抵抗を変化させることができる。そのためPOF(ポジション・オブ・フレキション)法を用いて一台で短時間オールアウトが可能。
次回は▶▶▶其の四◆筋トレ初心者必見!世界王者・鈴木雅選手が教える大胸筋の『トレーニング其の四:ハンマーストレングのチェストプレスを使いこなす◆
鈴木 雅(すずき・まさし)
1980年12月4日生まれ。福島県出身。身長167cm、体重80kg ~83kg。株式会社THINKフィットネス勤務。ゴールドジム事業部、トレーニング研究所所長。2004年にボディビルコンテストに初出場。翌2005年、デビュー2年目にして東京選手権大会で優勝。2010年からJBBF日本選手権で優勝を重ね、2018年に9連覇を達成。2016年にはアーノルドクラシック・アマチュア選手権80㎏級、世界選手権80㎏級と2つの世界大会でも優勝を果たした。DMM オンラインサロン“ 鈴木雅塾”は好評を博している。
執筆者:藤本かずまさ
IRONMAN等を中心にトレーニング系メディア、書籍で執筆・編集活動を展開中。好きな言葉は「血中アミノ酸濃度」「同化作用」。株式会社プッシュアップ代表。