これまで下半身のトレーニングはあまりやっていなかったという人は、今ごろきっと後悔しているのではないだろうか。上半身の形がよくなってくれば、未発達な下半身は余計に見劣りするようになる。なぜ下半身のワークアウトも定期的に行わなかったのかと悔やんでしまうのだ。しかし、状況を変えるチャンスが尽きたわけではない。レッグプレスを行い、さらにマイナーチェンジを加えたやり方もマスターして、上半身に遅れた分をしっかり取り戻そう。
文:Sarah 翻訳:ゴンズプロダクション
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レッグプレスのマイナーチェンジ
レッグプレスを行うときはレッグプレスマシンを使って行われるのが一般的だ。しかし、レッグプレスマシンはメーカーごとにつくりが異なり、ジムによって設置されているマシンのタイプが異なる。自分の通っているジムのレッグプレスマシンが自分の骨格に適しているかどうかは、他のマシンと比較するまで分からないものだ。それでも、幸いにも大きめのフットプレートを備えたレッグプレスマシンが設置されているなら、ぜひ足の位置を変化させて行ってみよう。フットプレートのどこに足を置くかによって刺激される部分が変わってくるからだ。これまでフットプレートの高い位置に足を置いてきたという人は、試しに低い位置で行ってみよう。もちろん逆の場合も同様だ。ちなみに、フットプレートの低い位置に足を置いてレッグプレスを行うと、主に大腿四頭筋に刺激がいく。逆に高い位置だとハムストリングの関与が大きくなり、殿筋にも刺激がしっかりと伝わる。さらに、フットプレートをより深く下ろすようにすると、この場合もハムと殿筋への刺激を強めることができる。また、両足を近づけたクローススタンスで行うと、大腿四頭筋のしずく形をした内側広筋への刺激が高まるので覚えておこう。
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やり方
①レッグプレスマシンのシートに座り、背中をパッドにしっかりつける。
②両足を肩幅程度に開き、足をフットプレートに乗せる。このとき、つま先は軽く外側に向けておく。
③ウエイトをコントロールし、ゆっくりと膝を曲げながらフットプレートを下ろしていく。
④フットプレートを下ろすときは、曲げた膝を肩に近づけるようなつもりで行う。このとき、膝が外側に開いたり、内側に閉じたりしないようにしよう。
⑤膝が直角まで曲げられたら、その地点をボトムポジションにする。このとき、下背部と殿部がパッドから浮いてしまわないようにすること。膝を直角まで曲げると下背部と殿部が浮いてしまうという人は、無理に膝を直角まで曲げる必要はない。可動域は多少制限されるが、下背部と殿部がパッドから浮いてしまうことのほうが問題であり、ケガの危険性が高まるということを覚えておこう。
⑥ボトムポジションに達したら、力強くフットプレートを押し込んでスタート地点に戻る。スタート地点は膝が完全に伸びきってしまう手前の地点だ。この種目では高重量を用いるので膝は決してロックさせないこと。
いつ行うのか
この種目では高重量を扱うことができるが、スクワットのようなフリーウエイトを使った種目をワークアウトの最初に行い、マシンで行える種目は後半に残しておいて構わない。フリーウエイトを使う種目はバランスを保たなければならないため、疲労してから行うのはとても危険だ。その点、レッグプレスではマシンが使われるため、バランスを取る必要はない。ワークアウトの後半に行ったとしても安全に高重量で行うことができるはずだ。3〜4セット×8〜10レップを行い、セットごとにつま先の向きを変えたり、フットプレートの足の位置を変えるなど工夫をしよう。
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