筋発達を起こすには強い刺激が必要になる。楽なトレーニングをいくら続けても筋肥大は起きない。限界まで追い込むほど強度を高めたやり方は猛烈な苦しさを伴うが、結果につながりやすい。では、この「限界まで追い込む」とはどういうことか。
文:Sarah Chadwell, NASM-CPT
翻訳:ゴンズプロダクション
限界まで追い込むとは?
人によって捉え方がまちまちだが、大まかに分けるなら以下の2つではないだろうか。
●これ以上1ミリもウエイトを動かせない状態まで動作を続けること。
●正確なフォームを維持しながら、あと1レップやるのは困難だという状態まで続けること。
皆さんにはぜひ後者の解釈で限界まで追い込んでほしい。
全種目の全セットに高強度テクニックを使うのか?
限界まで追い込むやり方には、いくつかの高強度テクニックがあるので、それをワークアウトの中で実践してみよう。ただし、全種目の全セットに高強度テクニックを使うわけではない。第一、そんなことは不可能だし、仮にそれができたとしても身体は疲労困憊してしまい、次回のワークアウトまでに十分な回復が望めなくなってしまう。高強度テクニックを取り入れるのは、種目の最後のセットのみで十分である。高強度テクニックの乱用は中枢神経まで過度に疲労させることになり、そのタイプの疲労はワークアウト効果を著しく損なうことになるので注意が必要だ。高強度テクニックを選択した種目の最後のセットのみに行うことで、対象筋に強烈なアナボリック作用をもたらすことができる。高強度テクニックを覚えるとついつい多用してしまいがちだが、強烈な刺激を与えすぎれば逆効果になるということを忘れないようにしてほしい。