見た目を改善していくためのトレーニングと、筋力やパワーを向上させるためのトレーニングとでは、実践する内容が異なってくる。、筋発達に必要なトレーニングの原則について簡単に解説しておきたい。
文:William Peden
翻訳:ゴンズプロダクション
基本的な考え方
選択した種目を3〜5セットずつ、各セットは8〜10レップずつ行う。セット間の休憩は2分だ。
よく「限界まで追い込め!」という台詞を聞くが、トレーニング習慣がまだ身についていないトレーニーの場合、追い込んで苦しい思いをするのはマイナスになることが多いので、限界の一歩手前でセットを終えよう。
もし選択した種目で9レップやると疲労困憊してしまうなら、8レップを終えた時点でセットを終えていい。そんなやり方は効果がなさそうに思えるかもしれないが、実際はそんなことはない。なぜなら、余力は次のセットに持ち越すことができるし、そもそも疲労回復のためにもエネルギーは消費されるのだ。
多関節種目を柱にする
種目を選ぶ際は、多関節種目を柱にして総合的に筋肉を鍛えるようにする。例えば大筋群をターゲットにしたスクワット、デッドリフト、クリーンなどはぜひワークアウトに組み込んでほしい。このような多関節種目では、大筋群が刺激を受ける過程でその周囲の筋肉も補助筋として働くことになる。つまり、多関節種目を1種目やるだけで広範囲の筋肉に刺激を行きわたらせることができるのだ。
多関節種目は複数の筋肉が参加するので高重量を扱うことになる。それだけに正確なフォームを意識するように心掛けよう。調子に乗って反動を使ったり、でたらめなフォームで動作を行うとケガの原因になる。
もちろん、自分の好きな種目を選ぶこともモチベーション維持に役立つ。ただし、トレーニング時間が限られているときは、1つの種目でより多くの筋肉を刺激する多関節種目をメインにしたほうがいいだろう。いずれにしても最初のうちは、1つの部位しか刺激しないようなアイソレーション種目を増やしすぎないほうが、ゴールまでの距離がより近くなるはずだ。