日曜劇場「半沢直樹」(TBS系)の最終話が9月27日に放送され、最終回を迎えた今もなお“半沢ロス”として大きな反響がある。その物語のキーマンで、秘書・笠松茂樹役として注目を集めたお笑いコンビ・アンジャッシュの児嶋一哉さん。役者としての評価が高まる一方で、約10年間ヨガに取り組んでいる経験からついに1冊の本を出版した。女性に浸透している印象の強いヨガだが、男性が行うことで得られる効果も多くあるという。いったいどのような本なのか?その内容を少しのぞいてみよう。
身体が硬い人にこそヨガがオススメな理由
アンジャッシュの児嶋一哉さんが出版した『スーツがキマる!若返る!アンジャッシュ児嶋のおっさんずヨガ』。本のなかでは、監修を務めた加藤広大さん(ホットヨガスタジオLAVAインストラクター)との対談が収められている。もともと身体が硬かったという児嶋さん。「いざ始めると、自分の身体に合わせてやればいいということが分かるんですけどね。『硬いと無理』って思い込んでいる人が多くて、はがゆいですよ」と話す。インストラクターの加藤さんは、むしろ硬い人のほうが、身体の変化を感じやすいという伸びしろがあると教えてくれている。それに対して児嶋さんは「それ、よく分かります。続けているうちに、『このポーズ、前はキツかったけど、だいぶ余裕がでてきたな』って思うことが僕もありましたもん」と、実感があった様子。
逆に、身体が柔らかい人は、関節が正しくない方向に動いてしまい、余計な負荷がかかってしまう危険性もあると指摘する加藤さん。そういった面では、身体が硬いことがむしろプラスに働くこともあるという。これには児嶋さんも「硬いことが、無理な動きにならないためのストッパーになるんですね。こういう言葉はうれしいなぁ。みんな『硬いのにヨガを習いに行くのは恥ずかしい』と思っちゃってますから」と、しみじみ。また、多忙なスケジュールの中でレッスンに通い続けることに対しては、「確かに、面倒に感じることもありました。寒いから外に出たくないとか。そんなことを思っている間に日にちが過ぎていくと、『1週間も行っていないから、行かなきゃ』って思いますよね」と、正直なところを吐露する。そこで、義務感で重い腰を上げることをやめ、「行きたくなったら行く」というスタンスに切り替えたそう。
「『行きたくなったら行く』なら、要するに一生やっていることになるじゃないですか。(中略)ヨガを始めたのは30代後半ですが、体力や筋力の衰えを感じていましたし、首、肩、腰にも痛みがありました。でも、ヨガにコンスタントに通っていると調子がいい。肩なんて、ヨガをやっているとすごくラクですよ」と、今ではその高い効果がモチベーションになっているようだ。
お笑いにも効果的!?無理なく長く楽しめるヨガ
実は、体重は現在より10キロほど重かった時期があり、過度なダイエットでリバウンド経験もあると振り返る児嶋さん。そんなときに、ヨガと出会った。「今もものすごくいい身体をしているとは言えませんが、『何もしていないバージョンの児嶋一哉』に比べたら、全然違うと思いますよ。(中略)家でもヨガをしますが、固まっていた身体がヨガをするとほぐれるんです。ストレッチよりのポーズから、筋力を使うポーズまでいろいろやりますが、ヨガがケガや不調の予防になっていると思います」体力面や身体の改善だけでなく、ヨガのリラックス効果にも大きな実感があり、ヨガをした後は表情が全く違うと言われることもあるそう。「自分でもその感覚があって、曇っていたものがパッと晴れるというか、目が覚めていく感じがすごくあります。『あれ、視力よくなっているんじゃないかなー?』って」と話す児嶋さんに対し、加藤さんは「姿勢がよくなって、内面もリラックスするので、見えるものが変わってくるんだと思います」と解説する。ヨガの特徴である呼吸法に至っては、身体の改善だけでなく、仕事の中でも役立っているという。「仕事でスベると動揺して呼吸が浅くなるんですが、そういうときは『落ち着け、落ち着け』って意識して深い呼吸をするようにしているんです。近くにいる人に『呼吸がうるさいよ』って言われることもあるくらい。そうすると、余裕があるように見えるんですよ。余裕がないように見えると、余計にスベっちゃいますから」これからは、できるポーズを増やしていきたいと意気込む児嶋さん。特に〝映える〞ポーズを習得して、周囲をあっと言わせたいと話すと、加藤さんに「ヨガは一発芸ではないんです(笑)」とたしなめられてしまう一幕も。「男性は特に、自己流でやると力任せになってしまい、ケガにつながることがあります。こういった本やレッスンで基本的なことをしっかり押さえ、ポーズの気持ちよさや呼吸の快適さを感じながら、チャレンジしてもらいたいと思います」とアドバイスを受けた。児嶋さんは、これからもケガに気をつけながら、長くヨガを楽しみたいと語り、対談を締めくくった。